ドア・リヤフェンダー、他で断られちゃったけど!

駐車場から出る時にポールに接触してしまった!との相談でご来店。
ドアもリヤフェンダーも、なかなかの大きな範囲で損傷を受けていました

まだ年式も新しいし、

保険を使用して直した方が良いと判断し、

保険会社提出用に写真を撮影。


損傷確認は、丁寧に。
損傷を受けた部分の入力方向も見ながら、
どんな事故だったかを想像します💭

雨天だったので、深い傷の部分は錆が発生するリスクも高まります。
早く直したい気持ちはありつつも、保険会社の確認や代車の確認、
まだ今すぐに修理には取り掛かれません。
修理までの間、その心配を少しでも軽減できるよう
タッチアップしておきましょう。
リヤフェンダーとドアに付着した、
接触してしまったポールの黄色を落として、
タッチアップをして、
とりあえずは パッと見 最初より損傷の状態から受ける印象は和らぎました。😊
が、!!!!!
保険会社に契約内容を確認したところ、
自動車保険の契約は『車対車』‼️
ということは⁉️ そうです
今回の事故は、保険対象外なのです‼️
がびーーーーーーん
何とか  何とか ……
どうか、何とか安価になるように修理して欲しい🙏
雷と豪雨の中、お帰りになったお客様の心境も、きっと土砂降り🌧️
修理が仕上がる時には、気持ちに晴れ間が見えますように😭
〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️
そんなこんながあり、
いよいよ、修理に取り掛かることとなりました。
細かく、作業工程を一挙公開です👀✨
〰️〰️〰️〰️〰️〰️〰️
損傷箇所の状態を確認しながら。
下から見ると、リヤフェンダーがリヤドアより中に押されているのがわかります。
段差になっていますね。
実はここの部分、
袋状になっていて、
裏側から押し出すように板金🔨トントン!
ということができません。
では、どうするかというと、
先ず塗装を剥いで、
ハンダで器具をくっつけて、固定し、
引っ張る!!!! ゴン!

ドアと高さが合うまで何度も、ゴン!

少しずつ

少しずつ

引き出す作業を何度も何度も繰り返し、

ようやく高さが整いました。

結構、時間がかかります。
板金作業は、スタッドプーラーで面を慣らして終わりです。
ちゃんと、ボディラインを引き出すことができました。
次は、塗装の工程。
通常は、塗装を綺麗に仕上げるためにあらゆる付属品を外します。
ですが、今回は安価で仕上げるため、出来るだけ分解せずに!
でもせめてドアハンドルだけは取ってしまいましょう。
窓の下に付いている水切モールなどは、外すと同時に壊れてしまうので、マスキングにて塗装になりますが、
アウターハンドル(ドアの取手)は脱着します。
少しでも仕上がり良く☺️
 
板金した後にパテを付け形を作っていきます
この処理は出来上がりの表面に直結する、
仕上がりのかたちになります。
板金でほとんど形を作っているので、
表面をつくるためのパテが、薄くつく程度です。
形を整えたら、塗装前の下処理です。
白色のツヤがないところが足付け箇所

足付けというのは、塗装をする前に必ず必要な、塗料を密着させる為の処理!
塗装面全部、表面に傷をつけて塗膜のツヤを無くします。

ボディに紙を貼りつけ、周りに飛ばない様に養生してから、板金箇所にサフェーサーを塗ります。
サフェーサー塗装の様子
​サフェーサーは塗って終わりではなく、
更に研いで表面を整え、
そして、塗装する箇所以外に紙を貼り、広い範囲は全体にビニールで覆い、塗装します。
出ている所は、リヤフェンダーとドアだけ!
他は全部、細か〜く綺麗に隠し切りました。

塗装ブースから出た後は、
ドアとリヤフェンダーに磨きをかけ、
綺麗に仕上げます。

塗装後は組み付け

リアドアの内張が無い状態、
まず見る事はなかなかない光景ですね😄

キャッチ(ドアノブ)が付いていない裏側

キャッチが付いていない表側です。

それでは、
キャッチを付けていきますよ
最初にカバーを取り付け
裏側から取付の土台をはめて
表側とドッキング
この上に、ハンドルが固定されるので
ガチャッと取り付けるのですが
右側の長いキャッチを先に取り付け、
次に左の小さいキャッチを取り付け
ハンドルを引っ張った時に、
ドアの中で棒が動く様に
ピタゴラスイッチ!
裏から見ると穴が塞がっています
繋げて、動作確認ができたら、
窓を開閉する配線類も接続しながら
内張を戻します。
細かい組み付けも完了して、
完成〜〜〜👏

ハリアーのリヤフェンダーとドアの修理!
上手にできました!!
お客様にお渡しの時は、とても喜んでくださって😆🙌
『実は、最初、ディーラーに相談に行ったんです。でも、断られてしまって… どうしようか困ってしまって、ここへ来たんです』と教えてくれました。
お役に立てた様で!!!
良かったです!
私たちのところにきてくれて、
ありがとうございます😊

修理の仕上げの瞬間 〜エンブレム貼り付け〜

板金修理から塗装までの全ての工程が終了し

洗車でお車の中も外も綺麗にした後は、最後の仕上げを行います✌️😆

 

今回は後ろの損傷でバックドアを交換したお車。

新品のバックドアへ交換の為、ステッカー貼り付けも新しく貼り付けが必要です。

まずは元々のバックドアを見てステッカー位置の確認から🔍👀

 

☝️穴が空いている所は、調色する為にサンプルとして切り取っています。

 

まずは真ん中にマスキングテープを貼り、中央位置の確認。

 

新しい物を貼り付けする際、少しの寸法も狂わないように

定規を使用し、しっかりと元の状態を記憶します。

 

位置の確認が出来たら、今度は貼り付けの準備。

 

まずは測った寸法通りに新しいバックドアにも印づけ✏️ 

水性マジックを使用しているので、取り付け後は綺麗に消せます✌️

そしてこちらも同様に真ん中にマスキングテープを貼り、中心がわかるようにしています。

 

では、メインのスズキの『S』マークから貼り付けしていきましょう♪

実はこのマーク、上下対称のように見えますが

どちらが上か下かの目印があるんですよ☝️😊

 

そちらを貼っていきます。

中央線を確認しながら…ペタッ‼️

 

エンブレムはあと2つ。

同じようにマスキングテープでラインを引いて位置を確認したあとは、それぞれ貼り付けしていきます。。

 

▼『Spacia』の文字

 

▼『HYBRID』の文字。

 

この作業が完了し、やっとお客様への納車出来る状態となります👏

ステッカーを貼り付けしている間、納車前の最終点検も他のスタッフが同時に行なっていますよ〜🙆‍♂️

事故修理が出来上がるまで~板金編~

前回は、入庫~修理着工までの流れをご紹介しました。
前回ブログはこちらから

入庫後、見積を取って、写真を撮って
保険会社に連絡をして、損傷確認が取れたら保険会社から着工OKの連絡が来てようやく着工~~ というところまでです。


さて、次は板金です。

ひとくちに『板金』とは言っても、修理にはいろいろな方法があります。

損傷の状態、保険使用有無により、しっかり直すか安価で直すか。
それにより全く違った修理方法となり修理期間も大きく変わってきます。

というわけで、車や損傷程度に合わせて、
最適な方法で元通りの形へ直していきます。

今回はパーツ交換ではなく、
板金においての修理方法について 大きく3種類に分けて
ご紹介しますね。


◆板金修理


ハンマリングで済む板金

車のパーツを交換せずハンマリングで直す方法。
これが、「板金修理」です。
仕上がり品質の差が出る、熟練の技です!

これぞ、ニッポン職人!


◆骨格修正


骨格が曲がってしまうと、全体に形が歪んでしまうため
そのままでは外装パーツを交換・取付ができません。
よって、曲がった骨を元に戻す治療が必要となります。
車両の寸法にあわせmm単位で修復が可能です。

グローバルジグ修正機による骨格修正

機械で自動的に直る物ではありません。
1台1台の状態を見ながら、
適切な方向に適切な力で適切な加減をもって修正します。

経験年数の浅い作業員には成しえない
熟練の技術を持った職人技と現代の最新設備での計測を融合して実現できる修理方法です。


◆溶接修理


屋根やリヤフェンダーなどボルトで止まっていないパネルの交換を行う場合は
溶接でつなぎ合わせます。

外板パネルを切断カットして溶接


スポット溶接


半自動溶接

溶接にも色々な手法があります。

最近は、溶接の場所や溶接方法の種類が指定された車も多くあるんですよ。


 

このような流れで、形を戻す修理をしていくところまでが

『板金やさん』が担当するお仕事です。

 

 

次回は、塗装工程と仕上げ工程、そして整備部門と、順番にご紹介しますのでお楽しみに!

事故修理が出来上がるまで~入庫から着工まで~

大切な愛車を事故で傷つけてしまい修理工場に入庫したとき、どのようにして修理をしているのでしょうか?

今回は第1弾! 入庫から着工までの工程をご紹介します😊


◆車の修理 入庫から着工まで


①お車のお預かり
②お見積り作成&写真撮影
③保険会社の損害確認と着工確認
(保険会社OKの返答を待つ)
④作業指示書発行
⑤必要部品拾い出し・分解確認
⑥部品発注
(場合によっては部品入荷を待ってからの着工)
⑦板金・修正などの修理着工


見積作成・損傷部位確認


まずは入庫後、損傷部位を確認し、見積を作成します。
その際、保険修理の場合は 保険会社提出の為の損傷部分の写真を撮ります。

この時、新しい傷か、時間が経っている傷かを判断し、
傷の入力方向なども見て、
事故により損傷を受けた個所を詳しく確認します。

作成した見積書と修理内容を証明するための写真を添付し、
保険会社に損害確認をしてもらいます。

 


保険会社との連携


事故の状況と損害状態、または保険会社により、
写真と見積書で修理着工OKの確認が取れる場合と
車両調査専門の『アジャスター』と呼ばれる人が 実際に車を見に来る場合とがあります。

テクニカルオートでは、年間1000台の事故車の修理を手掛けているので、
正しい見極めと、正しい判断ができるため、
保険会社との信頼関係もあり、修理着工までの確認がスムーズに進みます。

 

保険会社確認ののち、工場に修理着手の指示が出ます。

 


部品出し(必要部品の確認)


工場では必要な部品を揃える為に、一台一台交換が必要な部品をチェックして大きなパーツから小さなビスの一つまで、細かく確認して発注します。

損傷がひどく裏側も確認が必要な場合は、バンパーなどの外装部品を外してチェックします。

部品は各自動車メーカーの部品販売部門にて管理をしており、
札幌・苫小牧・メーカー保管・受注生産など1点1点在庫状況が異なります。

必要な部品が入荷して揃ったら、いよいよ修理開始です。

作業指示書に従い、修理車から部品を外していきます。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

そしてようやく、板金の工程に入ります。

次回をお楽しみに!