塗装の工程は色で変わる?

先日ベンツのセンサーについて書きましたが

今日は塗装について、ちょこっとご紹介🤗

 

お車の色によって、塗装の工程が一手間も二手間変わってくるのはご存知ですか?

 

今回お預かりした車のように、お色が『赤』や『黄色』などの明るいはっきりとした色合いだと

中々一度の塗装で綺麗に染まることはありません。

 

その様子をご覧ください👇

 

まずは、側面に出来てしまった傷を修理。

 

そしてパテとサフェーサーで塗装前の下準備。

 

さぁ‼️ ベースコート(色)を塗装していきますよ〜🌈

 

▼一度吹きかけただけでは、下地の色が透けてしまっていますね。

 

▼少し黒っぽい感じが減ったかな?

 

▼もう、写真では殆どわからない!あと一歩。

 

▼じゃーん✨🎉

 

このように、何度も色を塗り重ねないと綺麗に色が乗りません。

今回は『赤』でしたが『黄色』も同様に手間が掛かるお色なんですよ〜❗️😄

 

 

塗装ブース内での塗装の様子

板金修理が完了したお車は、塗装へと引き継がれます。

 

広範囲に及んで損傷があると

沢山のパーツの修理と塗装が必要になります。

 

それぞれのお直ししたパーツとボディを

全てブースに入れて

1台分を1度に塗装していきます。

 

塗装範囲以外はビニールや紙で養生をして。

 

養生を行う際のマスキング作業はとても大事!

手際良く、且つ、細かく丁寧に!

 

各パーツがセッティングされています。

 

 

ゴミを付けてしまわないように、

細心の注意をしながら

丁寧に丁寧に仕上げていますよ〜☝️😊

 

ところで、この塗装作業を行うブースや作業場。

毎年行う塗装ブースの点検のほかに、

年に2回、環境測定の点検を実施しています。

先週もちょうど測定に来ていただきました。

体にも害がないよう、チェックするのは重要。

日頃から自分自身も身の回りも、きちんと整えていると、綺麗な仕事ができるんですって!✨

だから、『ちゃんと』を続けています😁

あ、そうだ。

春の健康診断の予約しなくっちゃ〜

いっつも行ってたけど、

呼んだら来てくれるのかなぁ???

車の塗料 黄色の調色

新車の時には同じ色でも、

何年も陽にあたったり、雨風にさらされると

ボディの色味が自然と変わってきます。

 

その色味の違いを見て、職人技で1台1台 に合わせて調色を行い修理をしています。

 

調色と言いますと、小学生の頃、絵の具で様々な色を組み合わせてオリジナル色を作ったりしましたね😆♫  色が足りなくなると、また同じ色を作るのが大変で、パレットいっぱい1色にしてしまった記憶があります笑

 

塗装というと、決まった色をパッと塗る…そんなイメージで簡単にできる気もしますが、実は、違うんです☝️❗️

そして、色の種類によって塗装や調色の難易度も違うんですよ。

 

黄色の調色についてご紹介✨

黄色の調色は、単色であっても『2コートパールメタリック』『3コートパールメタリック』※ に匹敵するくらい手間の掛かる難しい色です。

※ 2コートパールメタリックと3コートパールメタリック: 塗装をする際に、色とパールやメタリックとクリアーなど、塗り重ねる層の数により呼び方が違い、パールやメタリックのキラキラ具合を元のものと合わせるのが大変な色の種類です。

なぜ単色にもかかわらず、調色が難しいのか?

それは、ほん〜…の少し!🤏

ボディーの色より、赤み・青み・黒みなど微量の差があっても、はっきりと色の違いがわかってしまうくらい繊細な色だからです。

 

この車に使われているカラーナンバーの配合どおり、基本となるカラーを調色したものを塗り板に塗り、実際にボディにつけて比較してみます。

 

 

写真でもこの色の違いが良くわかりますね。

 

👇アップにすると、こんな感じです

ちょっと調整してみましたが、まだまだ

本当に微妙な色味の違い。

 

車のカラー番号で使われている色の配合通りに機械で調合しても、ボディーと同じ色に出来上がる事は、まずありません❌

 

職人さんの目で微量の調色を何度かに分けて行い、ようやくボディー色と同じ色が出来上がるのです☝️

 

ほら!随分と近づきました💁‍♂️

 

一枚の板ではありませんよ〜✋😆

塗り板をボディーに重ねて写していますが

境目がわかりますか?♫

 

一つの色ではなく、何色も使って作っているため、何の色が多いのか少ないのか、ほんの1滴でも全く変わってしまうため熟練の技が必要となるんですよ!

 

このように調色を進め、最後に完成した色を車に塗装して…出来上がります👏

やったね‼️

塗装に必要な量だけを調色しながら作っている塗装屋さん、すごいなぁ〜!✨

塗装につくゴミってこんな感じ

塗装をする時、ブース内で気を使っても

静電気でいつのまにか着いてしまうゴミ‼️

新車のボディにでさえ、よく見ると沢山見つけることが出来ます。

 

塗装をした時に着いてしまったものは、きれいに取り除きます。

丁寧な仕上がりには欠かせないチェックのひとつです。

 

ゴミと言っても、本当に、点!

わかりますか?

わかりやすいように撮りましたが、

アップにすると…これです!

目を凝らし、角度を変えてよく見て、光の加減で、あった!と見つける位の小さな『点』です。

 

大抵、表面に付くだけなので、表面のゴミは簡単に落とすことが出来ます。

 

 

 

こういった、気にするかしないか分からないくらいの、小さな小さなことに、大きく拘るのが、一流と言えるのかもしれない😁

 

せっかく綺麗にするのですから、

きちんとしたコトをしたいですもんね!

 

車の塗料 白ソリッドの調色

自動車の塗装を行うとき、使う塗料は色を混ぜ合わせて、都度、作成します。

今日は、ソリッド(パールやメタリックが入っていない色) 白の 調色についてご紹介します。

 

『白』と言っても

色〜〜〜んな白があるんです😊

 


白の調色


 

白色を調色するには、6種類位の色を使用します。

 

白を作るのは、一見簡単そうに思いますが、実はとても難しい色なのです。

 

基本となる白に、微量の他色を混ぜ合わせるため、その微妙な入れ加減や微妙な色の違いの見方が難しいのです。

 

色合わせをする時、見本の鉄板に、使った色を指で伸ばし、乾かして色を見ます。

 

色を乗せた時と、乾かした後では

混ざり込んだ白以外の色が濃くなるため

全然違った色になってしまいます。

▼微妙な違いですが…

 

黒っぽい白、青っぽい白、赤っぽい白、黄色っぽい白、色々です。

 

色の変化を見越して使う色と量を決めるのが、白の調色技術です。

 

 

むか〜し、調色を覚えたての頃、

200ml300mlという少量色を作るために、決まらなくて決まらなくて16Lも作ってしまったことがありました😅

2コートレッドパールの塗装

赤の2コートパールの塗装は、

染まりが悪く難しい塗装です。

まず、上色を染まりやすくするために、白っぽい色を下色として、2回、重ねて塗ります。

この時、ぼかしを入れるために隣接するパネルにもぼかしの範囲で下色を塗ります。

パネルの裏にも同様に。

次は、上色です。

調色する時にも、実際に下色→上色と塗ります。

そして上色を塗る回数を決めて調色を行います。

上色の塗り回数が多いと、色が濃く出てしまいます。

今回のこの2コートレッドパールは、下色2回・上色4回・最後にクリヤーを3回と、合計9回塗りました。

色としては2コートパールですが、

実際には、下色も合わせて3コートです。

車の塗装はごみだらけ??

携帯電話の画面に、保護フィルムを貼ったことはありますか?

あの小さい画面ですが、綺麗に綺麗に拭いても、どこからやって来るのか、なぜか小さ〜なゴミが付きやすい💧


自動車の塗装に付着物?


携帯電話の保護フィルムに着く小さなホコリ。あの状態が、車にも起こるのはご存知でしょうか?

自動車の塗装を行うとき、

塗料をミスト状にして吹き付けるのですが、大型の集塵機で空気をきれいにしながら塗装を行い、そのままブース内を高温にして乾燥させます。

この時、ゴミがつかないようにと注意は払うのですが、塗装完了後、よ〜〜〜ぉく見ると👁👁

『あれっ…』ということがあります。


塗装後のゴミは見逃さない


車両修理時の塗装。

機械ではなくプロの仕事です。

テクニカルオートの大型集塵機を使用しても着いてしまう塵は数少ないものですが、

ニッポンの技、職人の技で、きれいに塗装をした後は、その目と更なる技で塵やごみなどの付着物はできる限り取り除きます。


取り除けない付着物


塗装後のチェックで、たまにある、取り除けない付着物。👻

パールホワイトの塗装をした後に、

針の先程の小さな点に見える黒いごみ。

これは、仕上げの過程では容易に取り除けません。

着いたそのものは針の先程の大きさですが、その周辺を広く取り除いて、何工程か前からやり直しをしなくてはなりません😭

体よりも大きな自動車を塗装する作業ですが、とても繊細なしごとですね。

余談ですが、

機械が行う新車の塗装面には、ゴミが沢山ついていることもしばしば。

新車だからといって完璧なわけではないんですよ〜

車の修理に使う塗料の量は?

🔵車用タッチペン

車の傷を補修する時、

カー用品店などで売っている

タッチペン ってご存知ですか?

20mlくらいの量で手軽に使えるペン型の市販されているものです。

値段は700〜800円位でしょうか?

1000円位なのかな?

各車種ごとのカラー番号通りの色を大量に作り、ペン型の入れ物に入れて販売している物です。

飛び石など、ちょっとした傷には目隠しできて便利ですが、

少し大きな範囲になると全然色が違った❗️なんてこともよくある話です。

🔵自動車修理に使う塗料

では、自動車の修理をする時に、

車に合わせて調色を行い、

塗装で使う塗料の量は一体どの位なのでしょう?

例えば、このヴォクシー

スライドドアを交換して、

スライドドア一枚を塗装。

リヤバンパーも一本塗装。

そして、フロントドアとリヤフェンダーに色のボカシをいれてグラデーションをかけます。

この修理内容で使う量は、

カラーベース(下塗りの色)で1000ml

パールで500ml

クリヤーで1000mlです。

全部で2500ml‼️

タッチペン125本分!?笑笑

塗料を調合する時に硬化剤を入れるのですが、硬化剤を入れると放っておいても数時間で固まってしまうため、その都度、使う量しか作りません。

🔵大型車両の場合

ちなみに…

重機などの塗装を行う場合は

なんと‼️

灯油のポリタンク2個分も使うんですよ!