車の塗装を行う時、ボディカラーの塗料は
どこから どの様に用意するかご存知でしょうか。
実は、自動車の修理に使う塗料は、
カー用品店等に置いてある タッチペンのように、
各メーカー 車種ごとに カラー番号で分けて
塗料を用意している訳ではないのです。
今日は、塗料をどの様に準備するかをお伝えしますね。
◆塗料の色
塗料の色は、原色で120種類以上!
テクニカルオートでは、耐久性が高く美しく仕上げる従来の塗料、
環境にやさしい次世代型 水性塗料、両方を取り扱っています。
その塗料を、ボディーカラーに合わせて混ぜ合わせ、色を作り上げます。
その作業を 『 調色(ちょうしょく)』 と言います。
◆どうやって?
国産車・輸入車、各メーカーで使用されている色が
カラーナンバーごとに、
使用する色の種類や配合率を載せて 資料となっています。
▼色見本帳
◆調色作業
1台の車の調色をするのに、
約7色ぐらいの色を使います。
調色の基本は、太陽を背中に
正面・斜め45度など 色んな方向から見て確認します。
太陽が出ない、天候の悪いときは
人工太陽灯を使います。
カラーコードの配合通りに 調合しても、
現車の色がピタリと合うことはありません。
▼カラーナンバー通りの色と、現車の色あわせ
そのため、塗り板と呼ばれる 小さな鉄板に 試し塗りをしながら
現車の色とあわせて、何度も何度も 調色・試し塗りを繰り返します。
ひとつの色1滴で、微妙~~~に変わってしまうからです。
(事務所の女性スタッフには何が違うかわからないレベルです)
塗り板の数は、平均すると10枚くらい
合わないときは30枚、40枚、・・・・・ 合うまで塗ります。
職人が納得いくときが完成。
調色の時間は、約、2時間。
少し長いときで4時間。
まだまだ出来ないと、翌日までも時間をかけて合わせます。
また、どうしても太陽の光が必要なときは、
太陽が出るまで、待ちます。
太陽の光の下を走る車の色が、きれいに見えるように。
修理した箇所が、元通りに戻るように。
調色は、芸術的な職人技。
経験と、技術と、色別の目と、センスが必要な
時間と材料をつかう作業です。
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塗装見習いの時に、調色を覚えて、コーヒーカップ1杯の量を作るためにバケツ一杯の失敗した塗料を捨てました。 先代の社長には内緒にしました(笑) |
投稿: 森本